コンドットスタッフのA山です。
みなさまごきげんいかがでしょうか。
コンドットにはさまざまなお問い合わせをいただきます。その中で、「屋内用パネル制作について、ダイレクト出力以外の制作方法に対応しているか」といったお問い合わせがたまにあります。ダイレクト出力制作以外となるとまずは紙貼りでの制作ということになります。
結論から言うと、コンドットは紙貼り制作をする能力は持っております。そのための材料も、技術や設備もあります。しかしながら、コンドットの屋内用パネルはダイレクト出力のみのお受付とさせていただいております。
今回はその理由のご説明も兼ねて、屋内用パネルの構造や制作手法を、わかりやすく、さくっとご紹介しようと思います!
屋内用パネルの制作手法
さまざまな企業でおこなわれている屋内用パネル(スチレンボード)の制作ですが、制作手法は大きく分けて2つ。「ダイレクト出力制作」と「紙貼り制作」で、両者の特徴は以下の通りです。
「ダイレクト出力」
・スチレンボード表裏の紙部分に「UV硬化インク」と呼ばれる特殊なインクで直接プリントする。
「UV硬化インク」とは、UV光(=紫外線)を照射することで固まる特殊なインクです。インクをメディアに乗せ、そこにUV光を照射することで硬化させて定着させます。インクが乗った部分にはわずかですが厚みがあり、たとえば色のついている部分とついていない部分を指でなでると段差を感じます。
普通のインクは水や溶剤といった「液体」に色が溶け込んでいるため、出力後は乾燥時間が必要ですが、UV硬化インクの場合はUV光を当てれば一瞬で硬化するので乾燥させる必要がありません。インクを乗せられる材料も幅広く、紙はもちろんのこと、プラスチックや木材に出力することも可能です。
ちなみに、UV硬化インクの厚みはごくわずかなものですが、これを何度も重ねて出力することもできます。名刺やカード等で、少し盛り上がったような立体感のある文字やマークを見たことはありませんか?これなどはUV硬化インクの複数回出力を活用していることが多いんですよ。
「紙貼り制作」
・スチレンボードに対して、グラフィックを印刷した紙を貼付する。
こちらはわかりやすいやり方で、グラフィックをプリントした紙(印刷のこともありますし、プリンタ出力のこともあります。また、ただの紙ではなく合成紙や塩ビシートを用いることもあります)をスチレンボードに貼り付けます。貼付の方法はさまざまですが、ウラがシールになっている紙を使用するか、板のほうに粘着剤が仕込まれたパネルを使用するかのいずれかが代表的です。
糊のない紙と糊のないパネルを用い、ハケやスプレー等で糊を塗って貼り合わせることもありますが、コンドットのような業態ではほぼおこなわれません。1点物のアート作品などで使われる手法です。
蛇足をひとつ。エビデンスベースではなく、あくまで看板屋の肌感の話で恐縮ですが、ダイレクトは西日本、紙貼りは東日本で好まれる傾向にあるようです。理由は全く分かりません(笑)。なにか歴史的な経緯でもあるのでしょうかね。
と、いうわけで
みなさままことに恐れ入ります。さくっと…と行きたかったのですがそれどころではなさそうです。まだまだご紹介する内容がてんこもりで控えています。予感していましたが、やはりこのネタは手ごわい…
かなり長くなってしまいそうですので今回はここまでとし、次回、いよいよ「ダイレクト出力制作」と「紙貼り制作」の具体的な比較をおこなっていきたいと思います。
屋内用パネルのご注文は以下からどうぞ!
それではみなさま、今回はA山がお送りしました。
また会う日までお健やかにお過ごしください!