コンドットスタッフのA山です。
みなさまごきげんいかがでしょうか。
今回は前回に引き続き「アルポリ」のお話です。前回は「アルポリ」についての全体的なお話をいたしましたが、今回は用途や特徴などの細かい点をご紹介しようと思います。
前回ご説明の通り「アルポリ」という名前は非常に微妙なニュアンスを含みますので(笑)、今回は「アルミ複合板」の名称で統一します。
なお、前回紹介した「不燃系」のアルミ複合板はコンドットのサイト商品としては取り扱っておりません。アルミ複合板を使用する商品ではすべて非不燃のアルミ複合板を使用しています。

材料としての特徴
アルミ複合板の構造
アルミ複合板は、アルミの金属板で発泡樹脂をサンドした板です。大変軽く、加工しやすく、丈夫で、対候性が高いという特長を持っています。しかも安価な点もうれしいところ。
アルミ板の表面は塗装処理がされていて、塩ビ系シートの貼り込みにも適しています。
丈夫さはかなりのものです。硬く、スチレンボードのように反ることはまずありません。たとえばA山はおうちの天井近くに2本のつっぱり棒を渡し、そこに会社で廃棄予定だったアルミ複合板の端材をもらってきて、つっぱり棒の上に置いて洗剤とか石鹸のストックを置く簡易の棚にしております。たわみもありません。ものをたくさん置いたとしたら、多分つっぱり棒のほうが先に落ちるのではないでしょうか。段ボールやスチレンボードとは一線を画す丈夫さで、まさに「板」という感じです。
寸法はいろいろありますが、メジャーなのは「サブロク版」と「シハチ版」。前者は縦横が3尺・6尺、後者は4尺・8尺。メートル法に直すとおよそ900*1800mmと1200*2400mmです(実際の製品は延びしろとして、これより各辺数cm程度大きくなっています)。看板用に使われることが多い材料なのででかいです。

ちなみに、アルミ複合板といえば色は「白」のイメージがありますが、じつは片面白・片面グレーの板もあります。なんのためにそんなことになっているかというと、片面グレーの板のほうが少しだけ安価なんですね。
壁に貼るなど、片面の色を問わない用途だと片面グレーの板を使用した方がトクではあるのですが、ごくわずかな価格差ですので、通常は両面白のものを決め打ちで調達して問題ないでしょう。数百枚や数千枚といった大口の調達の際に考慮する要素と思われます(おそらく)。
なお、コンドットでは両面白の板のみのお取り扱いです。

アルミ複合板の厚み
アルミ複合板には厚みにも種類があります。メーカーとブランドにもよりますが、おおむね1mm~8mmのものがあります。とはいえ、一般に使用されるのはほぼ3mm厚の板ですね。丈夫さ・加工のしやすさ・取り回しやすさ・価格のバランスがもっともとれているのが3mm厚ということなのでしょう。
さまざまな複合板
それから、あまり知られていませんが、アルミ複合板には、アルミの部分に別の金属が使われている、いわば「親戚」もいます。一番使われるのはアルミの部分をスチールに変えた「スチール複合板」でしょうかね。見た目はアルミ複合板と同じですが、文字通り金属板の部分が鉄ですので、磁石がくっつくのがよいところ。たとえばホワイトボード機能のあるシートを貼り込めばホワイトボードになります。
そのかわりといってはなんですが、スチール複合板は非常に硬くて重いです。加工性や取り回しはアルミ複合板には劣りますね。
「アルポリック」のウェブサイトを見ると、ほかにもステンレス、チタン、ガルバリウム鋼板の複合板があるそうですが、これらはA山は一度も扱ったことがありません(笑)。かなりレアだと思います。
用途は?
アルミ複合板はかなり汎用性の高い材料ですので、さまざまな場面で使われていると思われますが、A山がもっともなじみ深いのはやはり「看板」用途でしょう。
屋外看板
みなさまが屋外で見かける大型の看板は、ほとんどがアルミ複合板が使われています。
例えばビルの屋上看板などは、看板サイズの鉄骨枠がまずあり、そこにアルミ複合板を打ち付けて面を作ります。その面に塩ビシートを貼り込むという形で成立しているのです。
壁面看板の場合は壁にアルミ複合板を貼り付け、そこに塩ビシートを貼っているパターンが多いです。塩ビシートをあらかじめ貼り込んでおいて壁に設置することもあります。町のお店の看板をよく見てみると、隅のところに丸いシールが貼ってあることが多いです。これはビスの頭隠しのシールです。
室内サイン
室内のサインにもよく用いられます。ホームセンター等の大きな店舗で天井から吊られているサイン、柱に貼ってあるサインなどはたいていアルミ複合板かスチレンボード。薄ければアルミ複合板、厚ければスチレンボードでしょうね。さすがにスチレンボードのほうがかなり安価ですが、耐久性はアルミ複合板のほうが圧倒的に上なので、長期使用を想定する場合はアルミ複合板が選ばれます。
アルミ複合板はカットマシンを使えば異形カットもできますので、キャラクターの形状に切り抜かれたサインや角丸の付いたサインもアルミ複合板であることが多いです。
このあたりは以前「屋外用パネル」の項でもご紹介いたしました。
その時の図を以下に再掲いたします。

と、いうわけで2週にわたり「アルポリ」のお話をお届けしました。
ご存じない方もおられるかもしれませんが、これってホームセンターなどでも普通に買えるんですよ。加工はアマチュアの方にはなかなか難しいかもしれませんが、カットサービスなどをやっているお店もあると思うのでそれを利用するのも一つの手ですね。
今回もA山がお送りしました。
また会う日までお健やかにお過ごしください!

