【よもやま話】「デザインに活かせる『貴金属比』」

コンドットスタッフのA山です。
みなさまごきげんいかがでしょうか。

 

今回はよもやま話。「貴金属比」というのをみなさまご存じでしょうか。人間が美しいと感じる比率を、金属になぞらえたものです。本ブログでは以前、紙のA版、B版を紹介した回で「白銀比」に触れましたね。それをもう少しだけ深掘りしてみようというお話です。

 

なんだか難しそうですが、知っているとデザインやレイアウトに結構生かせる数字なんですよ。

貴金属比その1「黄金比」

まずは、金に例えられる比率「黄金比」から。これは1:1.618の比率を指します。黄金比の長方形から正方形を切り取ると、残った領域がまた黄金比の長方形になり、そこからさらに正方形を切り取ると、残った領域がまた黄金比になり…という特徴があります。


人間がもっとも美しいと感じる比率だそうで、さまざまな美術作品に古来から応用されてきたそうですよ。現代のデザインにもこの比率が隠れていることがしばしばございます。

 

身近によく見るものでは「名刺」の縦横比があります。これが黄金比の近似になっているんですね。

貴金属比その2「白銀比」

銀に例えられるのは、1:√2、数字に直すと1:1.414の比率です。白銀比の長方形を半分にすると同じ長方形がまた出現するという特徴を持っています。


その時にご紹介した通り、白銀比は日本をはじめとするアジア圏で愛されてきた比率で、建築物や絵画に隠れていたりします。現代ですとかわいらしいキャラクターの縦横が白銀比に近かったりもしますが、これは意識して白銀比を使用したというより、安心・安定する形状にキャラクターのシルエットを設定したら白銀比に近いものだった…というケースも多いかもしれませんね。

貴金属比その3「青銅比」

青銅比と呼ばれる比率もあります。これは上記の2つとは異なり、かなり横長の長方形で、比率は1:3.3です。


上二つとくらべると知名度の低い比率みたいですが、横長の長方形というのもレイアウトの中では案外出現するもので、覚えておくと使いどころは多いように思いますよ。

おまけ

上記の比率に従い、ちょっとしたレイアウトをしてみましょう。
以下は黄金比、白銀比、青銅比、なんでもない2対1の比の4パターンで同じ風景を並べてみました。大外の長方形と、赤い四角で囲んだ部分は当該の貴金属比に合わせています。


さて、どれが美しく見えるでしょうか。黄金比はさすがの安定感ですが、案外2対1も悪くないように見えますね(笑)。

まとめ

貴金属比のお話、いかがだったでしょうか。
実はこの貴金属比は、比を求めるための公式みたいなものがあり、それに従うと、白銀比の仲間で同じく「白銀比」と呼ばれる「第2貴金属比」とか、「白金比」というのもあるそうです。それらは今回は割愛しましたが、興味のある方は調べてみてくださいね。

 

今回もA山がお送りしました。
また会う日までお健やかにお過ごしください!